障害者雇用枠に入れない難聴者の就職はどうするか?

やはりこの問題は深刻なものだ。
聴力検査で中度難聴の範囲内ギリギリ
の結果になった人で、未だ身体障害者
に認定されない聴覚障害者が苦しい
立場に置かれているケースがあります。

当ブログでも、この問題を書いた記事は
アクセス数が多いものです。


結論からハッキリ言いましょう。
障害者雇用は、有期雇用で障害者を
たらい回しして、助成金を繰り返し受給
するだけなのです。

ですから、そこへ障害者手帳の無い障害者が
入り込む余地など、絶対にありません。
その証拠に、応募書類には必ず障害者手帳
のコピーが必要となっています。

この身体障害者手帳が持てない難聴者は、
残念ですが、障害者の制度が変わらない限り、
今の行政も何もしてくれないと思います。

それは、難聴者が我慢してきて障害者運動を
しなかった、ということが大きな原因だったのでは
ないでしょうか。


補聴器の潜在的ニーズといわれる聴覚障害者
人口が600~2000万人といわれています。

しかし、聴覚障害の身体障害者手帳を持って
いる人の数は、わずかに約36万人しかいません。

つまり、それ以外の聴覚障害者(大多数です)は
身体障害者手帳のない難聴者である、ということです。

しかし、これだけの難聴者がいるというのに、
ほとんど黙っているのは不思議です。
いずれにしても、難聴者には大きな抗議運動が
ほとんどなかった、ということだと思います。

もはや待っていても、何も変わらないということです。

他に残る方法といえば、

「面接で障害を巧みに誤魔化すか、
それとも、いかに自分の旨味を見せるか」

だと思います。
たとえ運良くどこかの会社に拾ってもらえても、
生涯、パート・アルバイトの身分、
低賃金で働く難聴者も多いのではないだろうか、
と思います。

ともかく、こんな世間でも

「障害者であっても、仕事ができそうなオーラを
持つ者」

には、注目する場合だってあるものです。


「八百屋さんが少し傷んでいる部分がある
バナナを売るには、傷んでいる部分を隠すか、
見えにくくする工夫をします」

この手法を説明した人は、某会社の人事部
に所属していたキャリア・カウンセラーでした。


難聴を会社面接でクローズにする場合が、
この手法だということは、
もうおわかりだと思います。


しかし、私は最近、あるテレビ番組で観た
のですが、アメリカのセールス王は、
驚くべき手法で顧客をどんどん増やした
そうです。

それは、売る商品の欠点を先に言うことです。
その次に、この商品の長所を言う。
そうすると、客はそのセールスマンを信頼
しやすくなるそうです。
いったん信頼させると、その後に説明する
ことも信用する。
つまり、まず客から信頼を得ることから始め、
自分の勧める商品の利点が注目される
ように引っ張っていく、というわけです。

ちょうどその頃、日本のある産業界の新聞でも、
このことが書かれているのを読んだのです。

「チラシなどには、その商品の注意点などは、
なぜ申し訳なさそうに小さく書いているのだろうか?
はじめから適正な説明がなされていれば、
客も信用するというのに。
わざと後から気づくようにしておいて、
免責事項のようにしてしまっている。
だから、だんだんとその業者を信用できなくなる」

というふうに。

クローズにする手法だと、商品を見る側も、
たとえ小さなことであっても気づくと、
だんだんと気になっていくのではないでしょうか?

それが証拠に、障害者採用の面接だって、
面接官は些細な疑問点を見つけると、
そこを時間をかけてでも、徹底的にほじぐって
いくケースが、結構多いものです。
それで受かったためしはなかったように思います。
ともかく「バレなきゃ成功、バレたら終わり」
というか、あるいはそれに近いものでした。

今の日本の企業は、やはりこのように、
まず障害者の持つ障害をネガティブに見る
傾向があります。

以前ならば、多少の身体障害があっても、
それを上回るメリットがあると見込めれば、
採用することはありました。

ですから、大切なのは障害の説明を
きちんとするだけでなく、それ以上にメリット、
すなわち自分には障害のデメリットを
上回る武器があることを、面接で匂わせる
ほうが、効果があるのかもしれません。
それが、実はよく言われる「自己PR力」
だと思いますが。

私は中度難聴者だった昔は、
障害者手帳のことも知らずに持って
いなかったのに、そのようにして就職して
いました。
難聴障害のことは一応言う場合も
ありましたが、どちらかというとあまり
言いませんでした。

私も昔は就職難にかなり深く悩んでいましたが、
それでも面接ではその悩みは完全封印し、
自信を見せなくてはなりません。
強がって、自分を追い込むしかありませんでした。
それがよかったのかもしれません。

それでも今は、当時よりも厳しい時代になった
とは思いますが…。



〔関連記事〕

当ブログ

『身体障害者手帳のない聴覚障害者(難聴者)は、
どうやって就職するのか?』
〔2013-01-16 18:00〕



『障害者ジョブコーチ(職場適応支援者)の募集案内』
〔2012-10-22 18:00〕



『難聴者の会社面接対策(6) 障害者手帳のない
難聴者の問題点』
〔2012-07-10 20:43〕

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by bunbun6610 | 2013-03-27 18:00 | 就労前の聴覚障害者問題A


ある聴覚障害者から見た世界


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