職場での、聴覚障害者の失敗事例
2012年 11月 15日
当ブログ
『企業における聴覚障害者差別と、
差別禁止法の必要性』
〔2012-10-23 18:00〕
に、下記の記述があります。
=============================
『平成18年度 コミュニケーション・スキル テキスト』
(棚田茂/立正大学社会福祉学部)より。
http://www.onoderamasaru.jp/wp/wp-content/uploads/2009/04/risho_2006.pdf
63ページ
『会議の内容が分からない』
「職場の会議において、聴覚障害者はお客様扱いにされている。
そう断言できるのは、講師自身が経験しており、かつ多くの
ろう者の共通事項にもなっているからである。
積極的に会議に参加させず*15、会議における発言権も
殆ど与えられない状態をつくっていることが殆どである。
例えば、会議が終わりに差し掛かったところで、
「他に何か質問・意見はありませんか?」
と会議進行者は参加者に確認する。
そのとき、ろう者に対してやっと発言権を与えるのである。
しかしながら、ろう者は『事後報告』に依存しているため、
何も発言できない状態になる。
聴者中心ですすめるとこの事態が発生する。
無理して発言すると苦笑を買うことが多いらしい*16。
=============================
「*16」についての、私の体験談です。
その実例が、過去の記事に載っていますが、
今は非公開設定にしてありますので、
一部を抜粋して再掲載します。
『健聴者の会話の雰囲気がわからない』
〔2010-01-15 18:00〕
===============================
就労後の聴覚障害者問題(■社)
『会話で孤立してしまう聴覚障害者は、
簡単な筆談だけでは会話の空気が読めないことも…』
20■■年■月■日(■)
会社の朝礼で失敗してしまった。
いつものように、自分だけCTQ資料をじっと読んでいた。
そこに突然
「今週はどんな週でしたか?」
と筆談で聞かれたので、
「成人の日がありましたよね」
と答えた。
質問者は
「そうですね」
と答えていたようだ。
だがその後に、その人は他の人にも同じ質問を続け、
その筆談内容を読んでいるうちに私は、
自分だけ質問の意味を間違って答えてしまっていた
ことに気がついた。
他の人はこの質問に対し、皆
「今週に会社で起きたこと、自分が仕事で体験したことなど」
を話していたのである。
こういう失態は、難聴者や中途失聴者には、
これからもあることだろう。
通常の会話が全く聞こえていない自分だけ、
皆の会話の雰囲気が読めていなかったのだ。
だから、自分はこの質問の意味がわからず、
失敗したのだった。
ごくわずかな筆談だけしかない状況で、
聞こえない自分が、皆の会話の雰囲気を読めというのは
無理だと思うが…。
(※ ここで言う「会話の雰囲気が読めない」とは、
「発言者が発した言葉の背景、意味を適確に捉えられない」
ということだ。)
『企業における聴覚障害者差別と、
差別禁止法の必要性』
〔2012-10-23 18:00〕
に、下記の記述があります。
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『平成18年度 コミュニケーション・スキル テキスト』
(棚田茂/立正大学社会福祉学部)より。
http://www.onoderamasaru.jp/wp/wp-content/uploads/2009/04/risho_2006.pdf
63ページ
『会議の内容が分からない』
「職場の会議において、聴覚障害者はお客様扱いにされている。
そう断言できるのは、講師自身が経験しており、かつ多くの
ろう者の共通事項にもなっているからである。
積極的に会議に参加させず*15、会議における発言権も
殆ど与えられない状態をつくっていることが殆どである。
例えば、会議が終わりに差し掛かったところで、
「他に何か質問・意見はありませんか?」
と会議進行者は参加者に確認する。
そのとき、ろう者に対してやっと発言権を与えるのである。
しかしながら、ろう者は『事後報告』に依存しているため、
何も発言できない状態になる。
聴者中心ですすめるとこの事態が発生する。
無理して発言すると苦笑を買うことが多いらしい*16。
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「*16」についての、私の体験談です。
その実例が、過去の記事に載っていますが、
今は非公開設定にしてありますので、
一部を抜粋して再掲載します。
『健聴者の会話の雰囲気がわからない』
〔2010-01-15 18:00〕
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就労後の聴覚障害者問題(■社)
『会話で孤立してしまう聴覚障害者は、
簡単な筆談だけでは会話の空気が読めないことも…』
20■■年■月■日(■)
会社の朝礼で失敗してしまった。
いつものように、自分だけCTQ資料をじっと読んでいた。
そこに突然
「今週はどんな週でしたか?」
と筆談で聞かれたので、
「成人の日がありましたよね」
と答えた。
質問者は
「そうですね」
と答えていたようだ。
だがその後に、その人は他の人にも同じ質問を続け、
その筆談内容を読んでいるうちに私は、
自分だけ質問の意味を間違って答えてしまっていた
ことに気がついた。
他の人はこの質問に対し、皆
「今週に会社で起きたこと、自分が仕事で体験したことなど」
を話していたのである。
こういう失態は、難聴者や中途失聴者には、
これからもあることだろう。
通常の会話が全く聞こえていない自分だけ、
皆の会話の雰囲気が読めていなかったのだ。
だから、自分はこの質問の意味がわからず、
失敗したのだった。
ごくわずかな筆談だけしかない状況で、
聞こえない自分が、皆の会話の雰囲気を読めというのは
無理だと思うが…。
(※ ここで言う「会話の雰囲気が読めない」とは、
「発言者が発した言葉の背景、意味を適確に捉えられない」
ということだ。)
by bunbun6610
| 2012-11-15 18:00
| 聴覚障害者労働問題・相談