アメリカの障害者社会保障制度改革と雇用の関係

日本政府が2009年12月当時に鳩山政権が設置、
発足させた「障がい者制度改革推進本部」が、
障害者の差別禁止や社会参加の促進に取り組んでいます。

しかし日本は、アメリカなどのやり方を、
まだ形だけを真似しただけに過ぎないのかもしれません。

北朝鮮拉致問題もそうですが、人権問題のことは
全然進んでいないように思えます。

いやそれだけでなく、外交問題も同じかな。
日本のお役所などは、コミュニケーションが苦手なようで、
とにかく慎重というか、時間をかけたがるのでしょう。
だから遅々としていて、進まない。

アメリカの障害者運動は黒人運動の後に
起きたらしく、活発だったので、
1990年には障害者差別禁止法(※)
できています。
それでも、長い道のりです。

国連・障害者権利条約も最初の提唱(提唱国;イタリア)
から30年かかって、やっと採択されたそうです。

(※)ADA法
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E3%82%92%E6%8C%81%E3%81%A4%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E4%BA%BA%E6%B3%95

http://members.jcom.home.ne.jp/wheel-net/america.htm


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『哀れみはいらない―全米障害者運動の軌跡』(著者: ジョセフ・P. シャピロ /現代書館)

 →http://booklog.jp/users/miyamatsuoka/archives/4768434185

(参考)臼井久実子

 →http://www.yuki-enishi.com/guest/guest-020529-1.html



「一方、赤十字のような慈善団体はこの頃、障害者のための
雇用サービスを始めた。
また一九二一年の法律では、母子医療センターが開設され、
母子の死亡率を下げる努力が開始された。

この傾向は大恐慌後も続き、一九三五年、当時のルーズベルト
大統領が社会保障法に署名するに至る。
これで、アメリカ史上初めて、成人障害者対象の恒久的な
社会保障制度が始まった。

ポリオと闘うルーズベルト大統領をアメリカ人は賞賛し、
彼は当時、全米で最も有名な障害者だった。
彼が設立を援助した慈善団体、「硬貨の行進」への寄付は増え、
小さな子どもでさえ、大統領がホワイトハウスで運動をする
ためのスイミングプール建設に寄付を提供したという。

しかし、歴史家ヒュー・グレゴリー・ギャラファーの
『FDR’s Splendid Deception(フランクリン・ルーズベルトの華麗な偽り)』
 によれば、ルーズベルトは自分の障害をできるだけ隠そうと
していたという。
実は歩けなかったのに、一般にはその印象を与えないよう
一生懸命努力していたというのだ。

「ルーズベルトはポリオによるマヒで少し足をひきずるように
なったが、今は直っている。
一般の人々の間ではこう思われていた。
『今は回復したかたわ』とみなされていたのだ」

テレビが今のようになる前だからこそ可能だったかもしれないが、
大統領の車椅子の姿は決して公開されず、プライベートの写真も
撮られなかった。
ルーズベルト自身と彼の息子、護衛の人たちは創意工夫を凝らし、
彼が建物から出たり入ったりする手助けをしていた。
公の立場に出なくてはならないときは息子と護衛が彼の両側に
立ち彼を支え、彼はまるで体操選手が体操用のてすりにつかまる
ようにふたりに運ばれていたに過ぎなかった。

ホワイトハウスや連邦議事堂、陸軍省、国務省、海軍のビル、
そしてラファイエット広場のむかいにある聖ジョン教会には、
当時からスロープが設置され、歩行が困難な人でも移動が
しやすかった。
ルーズベルト大統領が歩けなかったから、そして、首都ワシントン
の中でもこれらの場所に彼がよく行ったから、こんなことも可能
だったのだ。
が、法律でアクセスが広範に義務づけられるようになるまでには、
それから三〇年以上かかった。

第二次世界大戦後、連邦のリハビリ・プログラムがさらに拡張し、
戦争帰還の障害者を国ぐるみで救おうという新しい試みがみられる
ようになった。
まず一九四六年、マヒをもつ戦争帰還者アメリカ人協会が設立され、
翌四七年には、リハビリを終えた障害者を企業で雇用することを
保障する義務から、大統領直轄障害者雇用委員会が設置された。」


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〔参考記事〕
当ブログ
『聴覚障害と目的の喪失』
(2012-09-20 18:30)参照。


【追記】(2012年9月22日)

http://www.excite.co.jp/News/society_g/20120922/Kyodo_BR_MN2012092201001525.html

障害者差別「ある」89% 前回より増加、
内閣府調査

2012年9月22日 17時12分

内閣府が22日付で公表した「障害者に関する世論調査」によると、
日本社会で障害者に対する差別や偏見が「ある」と思う人は89・2%
に上り、2007年の前回調査より6・3ポイント増えた。

「ない」と答えたのは前回より5・4ポイント減の9・7%にとどまった。

09年12月に当時の鳩山政権は「障がい者制度改革推進本部」を設置。
障害者の差別禁止や社会参加の促進に取り組んでいるが、
十分な効果が出ていない状況だ。

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by bunbun6610 | 2012-10-24 18:00 | 哀れみはいらない

ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610