聴覚障害者差別解消への、長い道

聴覚障害者が会社の聴覚障害者差別を理由に、
裁判を起こした例はあります。

当ブログ

『三菱東京UFJ銀行の聴覚障害者差別裁判の判決(2009年4月)』
〔2012-04-03 21:26〕

参照。


近年は、雇用している障害者との間で裁判が起きないようにする為に、
聴覚障害者対応には慎重かつ巧妙にする企業が増えています。

第三者証人を入れない密室で、聴覚障害者一人に対し、
2対1あるいは3対1で説得してきます。

会社側が常に数的有利で証人もつくのに対し、
聴覚障害者側には証人が一人もつきません。

会社側はその圧倒的状況をいいことに、
いい加減な対応を繰り返したり、
場合によっては半脅しのような言葉を浴びせてくる
こともあります。

しかしそれでも、聴覚障害者は裁判にできないわけです。
だから私は、ブログで暴露する方法しか、選べないのです。


密室で聴覚障害者を相手にする場合、
筆談なので隠し録音も出来ない状況です。
普通は、聴覚障害者は誰もが、
こんな場合に限っての丁寧な筆談で
相談に乗ってくれる会社を信用するので、
裁判の準備などしないものです。
だから、このように証拠無しでの差別的状況では、
裁判は難しくなってしまいます。

そのため、聴覚障害者が裁判を起こすこと自体、
難しくなっていると思います。
企業は、裁判を非常に嫌がるため、巧妙な手段を
取っているからでもあります。

では、裁判以外には、どんな解決方法があるだろうか。

下の記述は当ブログ

『弁護士への法律相談 (1)』
〔2011-03-17 18:00〕


より、一部抜粋したものです。

=================================

「あなたが会社を訴えるつもりではなくても、
会社は使用者責任の追及になることを心配していると思う。
Oさん個人に問題があったのか、それとも会社の
システム上問題で起きたことなのかが、ハッキリしない。
それでも裁判所は最終的には、会社に責任があるかどうかを、
問うのではないか。
裁判所への提出資料(日記)を読んでも、
詳しい事情を理解するのに時間がかかる。
書式はパソコンで作っても、手書きとパソコンで作ったもの
両方を合わせてもOK。
訴えるときは弁護士も必要ない。

相手(Oさん)は必ず反論してくるだろう。
この反論では、あなたにとって辛い内容になる。
聴覚障害を理由に今までの取り扱いをしてきたわけでなく、
能力の問題などと言われる可能性がある。

それだけでなく、何でも、可能な限りのあなたの問題点を
出してくるだろう。
あなたのキャリアでも、能力の不足ではないと
証明することが重要。
両親、兄弟、先生などではなく、
利害関係のない第三者による証言が必要。
前の会社の人とか。

社会的観点からの問題提起としてなら、やる意味はある。
しかし勝訴するとなると、話は別。
能力が証明でき、障害者に基づく差別的対応を
一つずつ指摘することになる。
そして、職場での障害者雇用として違法である、
という結論に持っていく。
だから違法性を見出すということでは、
やはり会社の責任という判断にならざるをえない。
個人が会社のルールを無視して違法な対応を
あなたに対してしてきた、
という事実の証明が必要になる。

障害者の権利擁護の裁判を私が扱ったことはないが、
団体関係で熱心に扱う弁護士はいるだろう。
まずは、こうした弁護士を探すのが近道。

「もし負けたり、勝てないとなったら、あなたはどうなるのか?」

という質問では、手続き上のリスクはない。
あなたが負けるだけ。

Oさんは会社に相談しているので、個人として落ち度や
悪気があるとは到底思えない。
それなのに個人責任にしてしまうのは、
酷だと裁判官も思うのではないか?
だから、Oさん個人を責めるのは難しい。
会社の姿勢を問うこと。

会社は裁判を嫌がる。
それは、お金、時間、労力もかかるから。
裁判をやれば、会社はあなたとの雇用契約の
更新不可もありえる。
裁判を起こすのではなく、会社に対応をよくしてもらう
ために努力する、という方法もある。
ただ、これは難しいと思う。

結局、有効な方法は見つからないが。
個人的に言うが、あなたの味方を社内に一人でも
多く作るのが良いと思う。
弁護士のアドバイスとしては、弱気になるけど。

政治的意味で、勝訴を目的にしない裁判もある。
それであれば、その志を持つ弁護士を探すのが近道かと。

ただ、目的がそれであるなら、社内で味方をつくり、
理解者が増えれば、それで政治的勝利とも言える。
長い目ではだが、裁判までしなくても。

けれども、裁判をするとなると、
社内の味方は得られにくくなるだろう。
結局、何を目的にするか、で手段も変わる。

あなたのストレス、疎外感を気づかない人に
気づかせる方法を探るのが第一。
次に理解者を得て、その次に改善の方向に行くと思う。
その第一が今なのだし、裁判により第一が途絶えてしまうことも。

あなたの理解者をまず一人つくる。
私に話したように話して、気づいてくれる人をつくる。
これはできないか?

私;「それができるのなら、この問題は先人がすでに解決している。
   できないのは、未だ誰もなし得ない、永遠に困難な問題だったからです。」

弁護士;私は聴覚障害の方との相談は初めてで、その抱える問題に、
     今日初めて気づいた。 〔ここで、時間切れのため、終了〕」


=================================

[PR]
by bunbun6610 | 2012-10-11 19:00 | 就労後の聴覚障害者問題B

ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610