聴覚障害と目的の喪失
2012年 09月 20日
「自分のしている事が、自分の目的になっていない程
苦しい事はない」
(夏目漱石『行人』)
http://meigen.ivory.ne.jp/meiku/natsume.htm
「目的と手段が直結しづらい世の中。
目的と生きがいを持てずに仕事を続けるのは大変な苦痛である」
仕事が目的になっていない人は、健常者にも多いだろうが、
聴覚障害者はどうだろう?
当ブログの人気トップ記事は
『聴覚障害者にできる仕事』
(2012-01-18 22:25)
です。
聴覚障害者は自分のしたい仕事を考え、探すのではなくて、
「聴覚障害者でもできる仕事」
「聴覚障害者でも採用してくれる職種」
を模索しているのだと思います。
それは自己実現のためではない。
没個性であり、単に生活のお金を求めているだけだ。
だから就職後も、聴覚障害者は会社の人に見下されるのだ。
自分が真剣に努力できるものを見つけ出せず、
モチベーションがなかなか上げづらく、
会社からの評価も低いのだ。
ある会社の人事関係者が漏らしていたことですが、
それは
「聴覚障害者と面接をすると、必ず、皆、
『耳が聞こえないのですが、出来ますか?』
と言ってくる」
のだと言う。
そして、面接官はこれにうんざりしているのだと言う。
当然、面接でこういう質問ばかりする聴覚障害者は皆、
落とされています。
面接官からすると、聴覚障害者はなぜ、皆こんなふうに言うのか、
理解しにくいようです。
確かに、自分のしたいことを堂々と主張するのではなく、
健聴者の顔色をうかがうような聞き方ではありませんか。
これでは情けなく見えても仕方がない。
話が少しそれていきそうなので、そろそろ戻しますが、
聴覚障害者は「聴覚障害者にできる仕事」に絞って、
妥協策を見出そうとしているだけなのだと思う。
採用してもらえなければ、自分のしたい仕事を自由に考えても、
無意味なのだから。
ゆえに、もう一つの人気記事が
『聴覚障害者にできない仕事』
(2012-05-02 11:56)
になっているのだ。
「障害があるから、できない」
とされている仕事もたくさんあります。
(実際は「できない」というより、ほとんどが健聴者の
間接差別〔※〕が原因のように思えるのだが)
〔※〕間接差別には、いろいろな対象者がいます。
女性への間接差別⇒http://tamutamu2011.kuronowish.com/kannsetusabetu.htm
障害者への間接差別⇒http://www.dpi-japan.org/problem/reason.html
また、老人や子どもに対し、間接差別になっている場合もあると思います。
だからムダな就職活動を避けるためにも、
応募しても採用を断られる仕事を、はじめから知っておくのが
得策だからだろう。
聴覚障害者に、その仕事をしたいという希望者がいないのではない。
健聴者に「聴覚障害者には、できない」と決めつけられているから、
希望者が見えてこないだけなのだ。
悲しいではないか。
=================================
【追記】(2012年9月22日)
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20120922/Kyodo_BR_MN2012092201001525.html
障害者差別「ある」89% 前回より増加、
内閣府調査
2012年9月22日 17時12分
内閣府が22日付で公表した「障害者に関する世論調査」によると、
日本社会で障害者に対する差別や偏見が「ある」と思う人は89・2%
に上り、2007年の前回調査より6・3ポイント増えた。
「ない」と答えたのは前回より5・4ポイント減の9・7%にとどまった。
09年12月に当時の鳩山政権は「障がい者制度改革推進本部」を設置。
障害者の差別禁止や社会参加の促進に取り組んでいるが、
十分な効果が出ていない状況だ。
苦しい事はない」
(夏目漱石『行人』)
http://meigen.ivory.ne.jp/meiku/natsume.htm
「目的と手段が直結しづらい世の中。
目的と生きがいを持てずに仕事を続けるのは大変な苦痛である」
仕事が目的になっていない人は、健常者にも多いだろうが、
聴覚障害者はどうだろう?
当ブログの人気トップ記事は
『聴覚障害者にできる仕事』
(2012-01-18 22:25)
です。
聴覚障害者は自分のしたい仕事を考え、探すのではなくて、
「聴覚障害者でもできる仕事」
「聴覚障害者でも採用してくれる職種」
を模索しているのだと思います。
それは自己実現のためではない。
没個性であり、単に生活のお金を求めているだけだ。
だから就職後も、聴覚障害者は会社の人に見下されるのだ。
自分が真剣に努力できるものを見つけ出せず、
モチベーションがなかなか上げづらく、
会社からの評価も低いのだ。
ある会社の人事関係者が漏らしていたことですが、
それは
「聴覚障害者と面接をすると、必ず、皆、
『耳が聞こえないのですが、出来ますか?』
と言ってくる」
のだと言う。
そして、面接官はこれにうんざりしているのだと言う。
当然、面接でこういう質問ばかりする聴覚障害者は皆、
落とされています。
面接官からすると、聴覚障害者はなぜ、皆こんなふうに言うのか、
理解しにくいようです。
確かに、自分のしたいことを堂々と主張するのではなく、
健聴者の顔色をうかがうような聞き方ではありませんか。
これでは情けなく見えても仕方がない。
話が少しそれていきそうなので、そろそろ戻しますが、
聴覚障害者は「聴覚障害者にできる仕事」に絞って、
妥協策を見出そうとしているだけなのだと思う。
採用してもらえなければ、自分のしたい仕事を自由に考えても、
無意味なのだから。
ゆえに、もう一つの人気記事が
『聴覚障害者にできない仕事』
(2012-05-02 11:56)
になっているのだ。
「障害があるから、できない」
とされている仕事もたくさんあります。
(実際は「できない」というより、ほとんどが健聴者の
間接差別〔※〕が原因のように思えるのだが)
〔※〕間接差別には、いろいろな対象者がいます。
女性への間接差別⇒http://tamutamu2011.kuronowish.com/kannsetusabetu.htm
障害者への間接差別⇒http://www.dpi-japan.org/problem/reason.html
また、老人や子どもに対し、間接差別になっている場合もあると思います。
だからムダな就職活動を避けるためにも、
応募しても採用を断られる仕事を、はじめから知っておくのが
得策だからだろう。
聴覚障害者に、その仕事をしたいという希望者がいないのではない。
健聴者に「聴覚障害者には、できない」と決めつけられているから、
希望者が見えてこないだけなのだ。
悲しいではないか。
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【追記】(2012年9月22日)
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20120922/Kyodo_BR_MN2012092201001525.html
障害者差別「ある」89% 前回より増加、
内閣府調査
2012年9月22日 17時12分
内閣府が22日付で公表した「障害者に関する世論調査」によると、
日本社会で障害者に対する差別や偏見が「ある」と思う人は89・2%
に上り、2007年の前回調査より6・3ポイント増えた。
「ない」と答えたのは前回より5・4ポイント減の9・7%にとどまった。
09年12月に当時の鳩山政権は「障がい者制度改革推進本部」を設置。
障害者の差別禁止や社会参加の促進に取り組んでいるが、
十分な効果が出ていない状況だ。
by bunbun6610
| 2012-09-20 18:30
| 職域差別