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自分の意志でできること

『哀れみはいらない―全米障害者運動の軌跡』(著者: ジョセフ・P. シャピロ /現代書館)

 →http://booklog.jp/users/miyamatsuoka/archives/4768434185

(参考)臼井久実子
 →http://www.yuki-enishi.com/guest/guest-020529-1.html

「『自分の意志でできること』
当時のロバーツには、医師の言うことが間違っているとは想像もつかない。
それでは、自分の意志でできることは何もないのか。
思いついたのは、看護婦に反抗し、食事を拒否することだった。
七ヵ月後、彼の体重は六〇キロから二五キロに激減し、今までの看護婦が辞めた。
すると彼は食事を受け付け始めた。
このような行動のもつ意味を、彼自身も自覚していなかったかもしれない。
が、これは、彼にとっての最初のセルフ・エンパワーメント(Self-empowerment)
の行動(訳注:自分で決めて自分で行動することで、自分に自信をつける行動。
マイノリティや心に傷を負った人たちが、自信を回復し、自己主張をするために
必要ともいわれる)だったといえる。
「救いようのないかたわ」でも、いつ何を食べるかについては他の誰も僕には
命令できないよ。
自分で決めることなんだ。
こう主張したかったのではないか。」


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エド・ロバーツ

重度身体障害者であったエド・ロバーツ(米国)。
今日の障害者自立支援センターの考え方に影響を与え、
ピア・カウンセリングの世界でも有名な障害者です。

障害者の自己決定を表した、この話は当ブログ

 『障害者には自己決定などできない』(2012-03-04 18:01)

とは反対です。

障害者は「自己決定ができない」のではない。
障害者は「自己決定権がない」のではない。

健常者が障害者の自己決定権を奪ってきた結果なのだ。
健常者は間違っている。
健常者のやり方は、障害者への間接的人権侵害だ。
だから障害者は、健常者に遠慮する必要なんかないのだ。
by bunbun6610 | 2012-05-13 18:51 | 『哀れみはいらない』

ある障害者から見た世界


by bunbun6610