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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

無年金障害者になってしまわないために、知っておきたいこと (1)

無年金障害者の会


難聴者が訪問する、ある掲示板で、

「雇用が厳しいので、
難聴の自分は障害者手帳を取得し、
障害者枠に入った方がよいのでは?
どうかアドバイスを下さい」

という内容の悩み事(相談)を見ました。

このように考えている難聴者がどのくらい
いるのかわかりませんが、
注意点が一つあります。
障害年金のことです。

これは場合によっては、障害年金受給失格
にも関わる、極めて重大な落とし穴がある
こともわかりました。

失業中で年金も払えていない人が、
雇用されやすくなるからといって、安易に

「障害者雇用枠に入れてもらいたい」

と考えるのは自然だと思います。

ただし、その為に障害者手帳を取得して
しまうなら、その後に障害年金が受給できる
ほどの障害程度になった場合でも、
障害年金をもらえなくなってしまう可能性が
出てきます。
そういう障害者が実際にいることが
わかっています。

障害年金の受給要件は、障害の程度だけ
ではありません。
ですから、そういうリスクが潜んでいるのです。


 ⇒「初診日より後の日に保険料を
さかのぼって払っても、
この場合は収めた月として数えられません」
(『年金のしおり〔障害基礎年金〕』より)



「20歳以後であれば、それ以前の年金保険料
の未納(2つの条件)のあるなしで、決定する。

(1)初診日の前々月までの年金加入期間の
2/3以上を払っている必要がある。
(2)初診日の前々月の1年間未納がないこと。
※上の(1)か(2)のどちらかをクリアする必要
がある。」



だからその掲示板で、他の難聴者が

「(障害者手帳を)取ったほうがいいよ」

と安易にアドバイスしているのは、
必ずしも

「障害年金のことは問題ない」

というわけではありません。
これは警笛ですので、
よく理解して下さい。

特に、20歳前後から障害のあった若い難聴者
で、職を転々としていて、年金保険料納付が
飛び飛びになってしまっている場合や、
離職期間が長かった場合に、要注意です。
(国民年金納付の免除申請をしていた人を除く)
若い人ほど、納付期間が足りなかったりすること
があるものです。
だから、知らないで受給資格を失ってしまう
障害者もいる、というわけです。

こういうリスクは、なかなか教えてもらえません。
大体皆、自分がそんな重い障害者になるなんて、
思ってもいないものでしょうから。

難聴者の誰もが、障害者雇用を目当てに
身体障害者6級を取得したわけではありません。
でも難聴者で不況の中、会社面接で障害を
隠せずに不採用になってしまっている人には、
就職したくてもできない状況があります。
そこで最後の切り札として、障害者雇用枠に
賭けたがっている難聴者が
少なからずいるようなのです。

でも、年金を払えない状況でもそれをしたら、
将来失聴した場合、あるいは聴覚障害が重度化
した場合も、障害年金をもらえなくなる恐れが
でてくるのです。
「事後重症の障害年金」がそれです。

『無年金障害者の会』の情報誌で調べたら、
追納しても障害年金をもらえない障害者がいる
ことがわかっています。

 ⇒事後重症なら、青字の条件(1)(2)の
どちらかをクリアできないと、
本当に聴覚障害では障害年金をもらえなく
なります(この無資格は生涯続くので、
無年金障害者になってしまう可能性が
出てきます)。


でも悲しいことに、難聴者は目先のこと、
つまり、まずは何が何でも今すぐ職に就く
ことや、補聴器での聴能向上努力に目が
いきがちで、年金のことは後回しにして
しまいがちです。
年金の勉強がおろそかになってしまって
いるものです。

初診日が証明できなくなってしまった障害者
で、身体障害者手帳しか持っていない
障害者は、通常は自動的に身体障害者手帳
の認定日が初診日として採用されるそうです。

その場合に、もし上の受給条件を満たして
いなかったら、受給は難しいと思われます。

あなたがそれ以前から難聴であっても公的
機関には、証明日がハッキリしているほうを
証拠採用するからです。
それは、その障害者のやり方に不備があって、
初診日がそうなってしまったからなのです。


本人が悪いというわけではありませんが、
初診日によって、いわゆる

「無年金障害者となってしまった障害者が
何人もいる」

と聞いています。
障害者手帳の認定日は、場合によっては、
その障害者の初診日を決めてしまう力がある、
ということです。
ですから、失業中で年金を払っていないときに
取得すると、無年金障害者になってしまう恐れ
も出てきます。
この「無年金障害者」のなかには、聴覚障害者
も含まれている、というのです。

年金に関する詳しいことは、当ブログにお気に
入り登録してある


『松浦貴広のねんきんブログ』


もありますので、参考にして下さい。
年金のことは一生の問題です。

「知らなかった」

では済まされません。
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by bunbun6610 | 2012-05-04 23:52 | 年金・無年金障害者の問題