聴覚障害者に通訳を用意しなかった警察署の理由とは?

聴覚障害者に対する情報保障の問題点(日記から)

2012年1月11日(火)

『聴覚障害者に通訳を用意しなかった
S警察署の理由とは?』

自殺未遂事件で警察署の取調べを
受けていたときのことである。

警官Aは残り、警官Bは去った。
そして警官Cが入ってきて、私に何かしゃべり
出した。
しかし、私はCが何を言っているのかわからない
ので

「紙とペンを持ってきて」

と頼んだ。
Cは持ってきて

「ほらよ!」

という感じで、私に紙とペンを渡そうとした。
それで私は、言った。

「私が書くんじゃない。
話をするあなたが書くのです」

と言ったら、嫌がって怒っていた。
それで私も怒った。

双方、噛み合わない口論をしたような感じになった。
そこで私は「通訳を呼んで」と言った。
警官Cはそれも嫌がった。

そこで、神奈川県警で、ろう者への職務質問に
手話通訳を拒否し、一方的、勝手に聴取を進めて
いた失態があった、という話しをした。

「このまま通訳も筆談もなしで聴取を続けるという
ならば、私は後でマスコミに言うぞ」

と言った。
それを言ったら、通訳を呼ぼうとしていたらしい。

ところが、警官Aが

「補聴器を持っていないの?」

と聞いて、私のカバンの中を調べ、補聴器を探し
出したので

「つけろ」

と言った。
警官Aは

「聞こえるか」

と聞いた。
私が

「聞こえる」

と言った途端、その警官は

「通訳は要らない」

と言った。
ところが、その次にネクタイをした警官Dに交代し、
Dが話し始めたら、何をしゃべっているのかわから
なかった。
それで私は、

「聞き取れないので、ゆっくり話して下さい」

と頼んだ。
しかしDはうなづくだけで、全然その通りにはして
くれない。
もう一度頼んだ。
それでも、Dはゆっくりとしゃべってくれなかった。

少し聞いた後、さらにもう一度、頼んだが、
それでもゆっくりと話してくれなかったので、
私はもう諦めた。

聞いているフリをするだけだった。

このDは、私が補聴器で聞こえている、
と思っているらしい。








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〔参考記事〕


聴覚障害者の交通事故被害
 神奈川県警、手話通訳要請を放置


 先月十一日午後、中原区井田中ノ町で、聴覚障害のある
女性(48)=同区=が交通事故に巻きこまれた際、女性が
県警の「メール一一〇番」や現場の警察官に手話通訳者
派遣を何度も要請したにもかかわらず、要請が放置されて
いたことが十三日、分かった。

聴覚や言語に障害がある人が事故などに巻き込まれた場合、
県警の通訳センターが手話通訳を派遣するシステムがあり
ながら、稼働しなかった。

 現場は片側一車線の県道。中央線を越えた対向車が、
女性が運転する乗用車と接触した。
中原署は事故相手の男性(71)を自動車運転過失傷害の
疑いで書類送検した。

 女性は事故直後、県警の「メール一一〇番」に、計三回、

「今、事故がありました。
私は耳が聞こえません。
手話通訳を派遣してください」

と携帯から送信したが、「どうしましたか」という返信が来る
だけで、手話通訳者は来なかった。
現場に来た警察官にも、何度も手話通訳派遣を頼んだが、
通訳は来なかった。

 取材に対し、中原署は

「現場の警察官は手話通訳を派遣する制度を知らなかった」

としたうえで

「筆談と身ぶりでコミュニケーションは取れた」

と説明している。

 一方、女性は

「身ぶりで事故状況を説明しようとしたが、警察官が私の顔の
前で手を振ったり、人さし指を口にあてて『しーっ』という身ぶり
をした。
圧迫を受け屈辱的だった。
差別されたと感じた」
としている。

 女性が所属するNPO法人「川崎市ろう者協会」が十二日、
聴覚障害者の知る権利や発言する権利が奪われ、人権を侵害
したとして中原署に抗議文を提出。
手話通訳派遣制度の周知徹底などを求めた。
同署は

「おわび申し上げる」

と陳謝したが、県警通訳センターの対応も問題化しそうだ。

(2011.8.14 東京新聞)



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by bunbun6610 | 2012-03-21 19:00 | 情報保障・通訳

ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610