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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

女性差別と障害者差別

長瀬修氏(東京大学大学院経済学研究科
特任准教授)の講演を聴いたとき、氏は

「昔の東京大学には、女性用トイレがなかった」

と話していました。
どうしてだったのでしょうか?

例えば

 当ブログ
『身体障害者への就労支援のあり方から』
〔2012-02-27 21:44〕

を参考にしてみて下さい。

もし、ハローワークにある求人票には
次のような記載ばかりだったとしたら、
女性の方はどう思われるでしょうか?

「エレベーター:有
建物入口段差:無
トイレ:女性用トイレはありません。
建物内車椅子移動:不可」

女性はこの会社で、働けると思うでしょうか?
これでも応募したいと思うでしょうか?

でも、こんな記載はなくとも、
女性への差別はありましたし、
今でもまだありますよね。

ハローワークの求人票には、
他にも「年齢不問」と書かなければ
いけませんが、実際には年齢による
差別もあると思われます。

しかし、言葉だけ

「ウチは差別していません」

でも、女性差別や年齢差別という実態が
あるのは、
もう今の会社はどこもやっています。


車椅子障害者の場合は

「建物内車椅子移動:不可」

と書かれているだけで、応募を諦める
でしょう。

聴覚障害者の場合は

「電話応対有り」

「電話応対必須」

などと書かれているだけで、
応募はできません。

今や、大学に女性用トイレがあるのは、
当たり前じゃないですか。
別々につくるのは経費がかかるからと
いって「不合理な配慮」だとは言いません。
精神的なものはガマンしろ、とも言いません。
当たり前のことは「合理的配慮」なのです。

ところが、昔の東京大学には、
その当たり前のことがなかった、
と長瀬氏の話では証言になっているのです。
今考えると、おかしいでしょう。

そのおかしな状況がまだたくさん残って
いるのが、今の日本社会なのです。

ですから、社会のありようは皆で考え、
努力し、これからも変えてゆかなければ
ならない、と思います。

差別的な文言を禁止するだけでは、
差別は撤廃されません。
差別だと指摘するだけでは、なくなりません。
合理的配慮をもって、実効性のある施策に
変えていかなければならないのです。

「有言実行」でなく「不言実行」でいいのかも
しれません。

それには政策的にも、例えば女性や
障害者雇用の助成金などの使途を
見直すことも重要です。

助成金目当てに女性や障害者を
食い物にしている、企業の姿勢を改め
させなければなりません。
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by bunbun6610 | 2012-03-01 23:56 | 障害者問題・差別