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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

映画と聴覚障害者

★今村彩子(ろう者)/監督作品
 ドキュメンタリー映画 『珈琲とエンピツ』

 →http://coffee-to-enpitsu.com/news/index.html


★氏のプロフィールに関する記事から。

 http://joblabo.asahi.com/articles/-/978

「聴覚障害者は全国に約35万人。
会話を交わさなければ相手は障害に気付かない。
障害者は居心地の悪さを感じ、健常者は接し方に戸惑う。

愛知教育大学を1年間休学し、ドキュメンタリー映画を学ぶため米国へ。
講義には無料の手話通訳者がついた。
驚いていると、同じ障害の米国人学生に言われた。

「健常者の学生と同じ受講料を払うんだから、
同じ内容を理解するための支援は当たり前」。

目が覚めた。
それ以来、支援を遠慮しない代わりに、障害を言い訳にするのをやめた。」

               (朝日新聞2010年9月2日付朝刊「ひと」欄から)



今村氏は、スピルバーグ監督の『E.T』(字幕付き)をビデオで観て、
映画が好きになったそうです。

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私も、映画館へ映画を観に行くことは
しませんでしたが、
字幕付きのビデオが出てから、
洋画だけは観るようになりました。

私の好きな映画は3本あります。
そのなかには唯一、字幕がない日中合作の
『未完の対局』があります。

 →http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AA%E5%AE%8C%E3%81%AE%E5%AF%BE%E5%B1%80

映画では主人公・易山の友人が、
戦争が終わった後も

「彼(易山)の碁盤は、今でも血染めなんだ!」

と言っていました。
怒りと悲しみが詰まっているのがわかりました。

私の、このパソコンを打つ指も、そうかもしれません。
パソコンの前で、
このブログには怒りと悲しみのメッセージしか、
打てません。

そういう意味では、私もやはりまだ、
心の障害者なのかもしれません。

でも、今はそれでもいいと思います。
無理しなくてもいい。
これから変わってゆけば、
いいのだと思っています。


もう1本は
『セント・オブ・ウーマン』です。

 →http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3/%E5%A4%A2%E3%81%AE%E9%A6%99%E3%82%8A

中途盲人になった元軍人の話です。
これがまるで、障害受容までの
4段階の縮図を描いているような
作品なのです。

初めて観たときは、

「クソ面白くもないジジイの映画」、

という感じでした。

しかし、だんだんと自分の難聴障害も重くなり、
その障害受容に苦しむ自分の姿と、
盲人の人生に絶望し自殺ツアーを企てた
主人公・フランクがだぶってきたのか、
何度も観てしまい、彼の心理過程を理解する
ようになってゆきました。

そこには、経験した者にしかわからない苦しみ、
心の葛藤があると思ったのですが、
パチーノはどう工夫してそれを演技したのか、
気になりました。

ですから、この映画でアカデミー賞を受賞したのは、
わかる気がします。


※『障害受容についての段階説』
 →http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/resource/ld/z12020/z1202001.html

※ これは勿論、中途聴覚障害者にも、
同じようなことが起こりえます。


最後の1本が『ブルベイカー』です。

 →http://movie.walkerplus.com/mv7963/

これも、自分に勇気を与えてくれた作品だった
と思います。
世の中の障害者差別という悪に立ち向かうにも、
自己犠牲は当たり前なんだと思います。
私は、そのための人生なんだと思う。


これら3つの映画が、私の精神形成に重要な影響を及ぼし、
現在の私の精神的支柱となっているのです。

このブログを書くようになった伏線にも、
必ずこの3本の映画の影響があります。


聴覚障害者の皆さんの好きな映画、
精神的支柱になった映画、
で多いのは、一体何でしょうね?
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by bunbun6610 | 2012-02-18 12:02 | 聴覚障害