都営線のバリアフリー (1)聴覚障害者にも対応する非常用ボタン
2011年 12月 04日
今日の日曜洋画劇場『ノウイング』には、
ケレイブという感音性難聴児の子役も出ていたので、
「難聴児役も映画に出ることがあるのか」
と、驚きましたね。
さて、今日は都営交通バリアフリーのお話です。
数回に分けて、紹介してみます。
→http://search.jword.jp/cns.dll?type=lk&fm=101&agent=1&partner=Excite&name=%C5%EC%B5%FE%C5%D4%B8%F2%C4%CC%B6%C9&lang=euc&prop=500&bypass=0&dispconfig=&tblattr=1
まずは、下の写真もご覧下さい。
これは、都営線の身体障害者用トイレの中にある設備の一つです。
例えば、ここにいる時に突然、災害が起きて出られなくなったとか、
気分が悪くなった場合、すぐそばにある呼び出しボタンを押すと、
駅職員室へ信号が届くので、職員の人が返信信号を送ってきます。
そうすると、このランプが点灯するので、
閉じ込められてしまった人も安心できます。
(健聴者も聴覚障害者も関係なく、利用できます)
新東京国際空港(リニューアル後)のエレベーターには、
健聴者用ボタンと聴覚障害者用ボタンの2つが設置してあります。
→http://www.tiat.co.jp/environment/
比較すると、まず、東京都交通局のほうが、
ずっと前から聴覚障害者にも対応できるユニバーサルデザインを
採用しています。
両者の違いを考えてみると、驚くことが…。
障害者用トイレは、扉がかなり頑丈な鉄製で、
万一のことがあって閉じ込められてしまった場合の恐怖感は、
耳の聞こえる人にもあると思います。
だからおそらく、都営線の障害者トイレの場合は、
耳が聞こえる人、聞こえない人に関係なく、
誰でも使えるユニバーサルデザインになっているのではないか、
と思うのですが。
一方、新東京国際空港のエレベーターの場合は、
健聴者用ボタンと聴覚障害者用ボタンに分かれていることもあるため、
聴覚障害者用ボタンを押された場合には、
そこに聴覚障害者がいるということは確かにわかります。
でも果たして、どうしてもこうしなければならない必要があったのでしょうか?
テレビで、この聴覚障害者用ボタンのテスト風景を見たのですが、
職員の対応は思った以上に時間がかかっていて、
その場にいた聴覚障害者は不安に思っていたことを、
正直に感想を話していました。
対応した職員は
「聴覚障害者対応に職員はまだ不慣れだったため、
こうなってしまった。
今後は次第に慣れていくと思う」
というふうに回答していました。
私は、この話を聞いて正直、ますます不安になったし、
信用できなくなりました。
正直、
「これはユニバーサルデザインなのだろうか?」
と思いました。
ユニバーサルデザインの定義というのは、
インターネットで調べてみると、
例えば、次の説明が検索できます。
ユニバーサル‐デザイン【universal design】
高齢であることや障害の有無などにかかわらず、
すべての人が快適に利用できるように製品や建造物、
生活空間などをデザインすること。
アメリカのロナルド=メイスが提唱した。
その7原則は、
(1)だれにでも公平に利用できること。
(2)使う上で自由度が高いこと。
(3)使い方が簡単ですぐわかること。
(4)必要な情報がすぐに理解できること。
(5)うっかりミスが危険につながらないデザインであること。
(6)無理な姿勢を取ることなく、少ない力でも楽に使用できること。
(7)近づいたり利用したりするための空間と大きさを確保すること。UD。」
すなわち、健聴者も聴覚障害者も、
だれでも使えることを意味しているのですから。
上の空港の試験を見たら、(4)はいいいかも知れませんが、
一方では次のような疑問があると思います。
(1)の点=本当に公平になっている、と言えるのか?
(5)の点=たとえ試験であっても、対応がすぐにできないのは問題では?
職員によっては分からない人も、相変わらずいそうな気がする。
全体的に見て、上の条件だけでは、聴覚障害者への配慮はきちんとできる、
という保障はできないだろう。
それでは信用できるものではないのではないだろうか?
聴覚障害者に対する安全措置は、見直ししたほうが望ましいのではないだろうか?
健聴者用ボタンと聴覚障害者用ボタンとに分かれていて、
もしそれが原因で、対応のスピードが違ってしまうようなことがあれば、
ちょっと納得できません。
おそらく、都営線の場合は健聴者も聴覚障害者も一緒に使えるように
システムが一体化しているので、駅員も混乱せず、
いつも同じように対応できることでしょう。
そういうわけで、私はエレベーターの非常用ボタンに関しても、
都営線のユニバーサルデザインを見習ってみるとよいのでは、
と思ったりします。
ちょっと違う物の話になりますが、
聴覚障害者にとってユニバーサルデザインというより、
困った物の典型的な例が、AEDではないでしょうか。
→http://search.jword.jp/cns.dll?type=lk&fm=101&agent=1&partner=Excite&name=AED%B9%D6%BD%AC%B2%F1&lang=euc&prop=1&bypass=0&dispconfig=&tblattr=1
この話を混ぜると長くなってしまうので、
また別の機会に述べたい、と思います。
ケレイブという感音性難聴児の子役も出ていたので、
「難聴児役も映画に出ることがあるのか」
と、驚きましたね。
さて、今日は都営交通バリアフリーのお話です。
数回に分けて、紹介してみます。
→http://search.jword.jp/cns.dll?type=lk&fm=101&agent=1&partner=Excite&name=%C5%EC%B5%FE%C5%D4%B8%F2%C4%CC%B6%C9&lang=euc&prop=500&bypass=0&dispconfig=&tblattr=1
まずは、下の写真もご覧下さい。
これは、都営線の身体障害者用トイレの中にある設備の一つです。
例えば、ここにいる時に突然、災害が起きて出られなくなったとか、
気分が悪くなった場合、すぐそばにある呼び出しボタンを押すと、
駅職員室へ信号が届くので、職員の人が返信信号を送ってきます。
そうすると、このランプが点灯するので、
閉じ込められてしまった人も安心できます。
(健聴者も聴覚障害者も関係なく、利用できます)
新東京国際空港(リニューアル後)のエレベーターには、
健聴者用ボタンと聴覚障害者用ボタンの2つが設置してあります。
→http://www.tiat.co.jp/environment/
比較すると、まず、東京都交通局のほうが、
ずっと前から聴覚障害者にも対応できるユニバーサルデザインを
採用しています。
両者の違いを考えてみると、驚くことが…。
障害者用トイレは、扉がかなり頑丈な鉄製で、
万一のことがあって閉じ込められてしまった場合の恐怖感は、
耳の聞こえる人にもあると思います。
だからおそらく、都営線の障害者トイレの場合は、
耳が聞こえる人、聞こえない人に関係なく、
誰でも使えるユニバーサルデザインになっているのではないか、
と思うのですが。
一方、新東京国際空港のエレベーターの場合は、
健聴者用ボタンと聴覚障害者用ボタンに分かれていることもあるため、
聴覚障害者用ボタンを押された場合には、
そこに聴覚障害者がいるということは確かにわかります。
でも果たして、どうしてもこうしなければならない必要があったのでしょうか?
テレビで、この聴覚障害者用ボタンのテスト風景を見たのですが、
職員の対応は思った以上に時間がかかっていて、
その場にいた聴覚障害者は不安に思っていたことを、
正直に感想を話していました。
対応した職員は
「聴覚障害者対応に職員はまだ不慣れだったため、
こうなってしまった。
今後は次第に慣れていくと思う」
というふうに回答していました。
私は、この話を聞いて正直、ますます不安になったし、
信用できなくなりました。
正直、
「これはユニバーサルデザインなのだろうか?」
と思いました。
ユニバーサルデザインの定義というのは、
インターネットで調べてみると、
例えば、次の説明が検索できます。
ユニバーサル‐デザイン【universal design】
高齢であることや障害の有無などにかかわらず、
すべての人が快適に利用できるように製品や建造物、
生活空間などをデザインすること。
アメリカのロナルド=メイスが提唱した。
その7原則は、
(1)だれにでも公平に利用できること。
(2)使う上で自由度が高いこと。
(3)使い方が簡単ですぐわかること。
(4)必要な情報がすぐに理解できること。
(5)うっかりミスが危険につながらないデザインであること。
(6)無理な姿勢を取ることなく、少ない力でも楽に使用できること。
(7)近づいたり利用したりするための空間と大きさを確保すること。UD。」
すなわち、健聴者も聴覚障害者も、
だれでも使えることを意味しているのですから。
上の空港の試験を見たら、(4)はいいいかも知れませんが、
一方では次のような疑問があると思います。
(1)の点=本当に公平になっている、と言えるのか?
(5)の点=たとえ試験であっても、対応がすぐにできないのは問題では?
職員によっては分からない人も、相変わらずいそうな気がする。
全体的に見て、上の条件だけでは、聴覚障害者への配慮はきちんとできる、
という保障はできないだろう。
それでは信用できるものではないのではないだろうか?
聴覚障害者に対する安全措置は、見直ししたほうが望ましいのではないだろうか?
健聴者用ボタンと聴覚障害者用ボタンとに分かれていて、
もしそれが原因で、対応のスピードが違ってしまうようなことがあれば、
ちょっと納得できません。
おそらく、都営線の場合は健聴者も聴覚障害者も一緒に使えるように
システムが一体化しているので、駅員も混乱せず、
いつも同じように対応できることでしょう。
そういうわけで、私はエレベーターの非常用ボタンに関しても、
都営線のユニバーサルデザインを見習ってみるとよいのでは、
と思ったりします。
ちょっと違う物の話になりますが、
聴覚障害者にとってユニバーサルデザインというより、
困った物の典型的な例が、AEDではないでしょうか。
→http://search.jword.jp/cns.dll?type=lk&fm=101&agent=1&partner=Excite&name=AED%B9%D6%BD%AC%B2%F1&lang=euc&prop=1&bypass=0&dispconfig=&tblattr=1
この話を混ぜると長くなってしまうので、
また別の機会に述べたい、と思います。
by bunbun6610
| 2011-12-04 22:11
| 物理的なバリア&バリアフリー