障害者雇用助成金は、雇用する企業へのご褒美?

 ― 企業は厚生労働省の雇用助成金制度を利用し、
障害者雇用のための公金を食いモノにする ―

会社は、なぜこのような障害者雇用しかしない
のでしょうか?
企業の多くが、障害者雇用助成金と罰金の制度
(アメとムチ作戦)が始まってから、障害者を雇用
するようになったことは、当ブログでも述べて
きました。

 ※「罰金」… 正式な名称は
http://www.jeed.or.jp/disability/employer/koyounoufu/about_noufu.html

これは日本アビリティーズ協会の伊東会長の講演
でもありました。

http://www.abilities.jp/

ただし、この制度がなくて、建築物のバリアフリー法
もなかった頃は、車椅子の方の就労は本当に困難
だったと話されていました。
ですから、助成金&罰金制度と、建築物バリアフリー
法の両方の法制度ができたことにより、ようやく
車椅子の方の雇用も促進されてきました。

聴覚障害者には、特に配慮は必要ないとされて
きましたが、実はやはり、聴覚障害者にも聴覚障害者
版情報バリアフリー法が必要であり、安定雇用と
社会全体の進歩に役立てなくてはならないと思います。

http://blog.goo.ne.jp/houantaisaku


→当ブログ

『『(仮称)情報・コミュニケーション法』って、何だ?』
〔2011-04-27 21:43〕


参照。


しかしその実現は、まだ夢物語のようです。

障害者雇用助成金制度のほうなのですが、
次のようになっています。

 →http://www.jeed.or.jp/disability/employer/employer01.html#sec03

 →http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/c02-4.html


聴覚障害者の労働問題にも詳しい弁護士から
聞いた話ですが、この助成金をアテにするから、
企業は障害者を使い捨てにしたほうがいい、
と考えているのだという。

助成金目当てなら、長く働き続けてもらうよりも、
助成金を満額(※)もらえたら辞めてもらって、
また新しく障害者を雇い、新たな助成金をもらう
ほうがいい、と考えているのです。

(※)助成金の寿命は、最長2年まで。
東京都の場合は、その後更に雇用し続ける企業
に助成金を支給する制度があります。

そのために3ヶ月、6ヶ月、長くても1年までの雇用
契約しか結ばず、すぐ飽きて辞めてしまうような
仕事しか、障害者にはさせないのだという。
つまり、会社には健常者と障害者の住み分けが
あります。

助成金が狙いならば、企業にとっては助成金が
効率よくもらえる仕組みでやるのが当然で、
そのために労働力を問わない単純労働ばかりを
障害者に押し付けているのだという。

ちなみに、有期雇用契約だと、契約更新しない場合、
障害者を解雇したとみなされないのも、企業の側
にメリットがあります。

なぜなら、障害者を解雇すると、助成金が凍結される
こともあるからです。

http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/dl/4.pdf

29ページの3など。
「対象労働者の雇入れの日の前日から起算して
6か月前の日から1年間を経過する日までの間に、
当該雇入れに係る事業所において、雇用する
被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働
被保険者を除く。)
を事業主都合による解雇(勧奨退職等を含む。)
したことがない事業主」

だから企業は、解雇を絶対に避けるために、
障害者とは有利な有期契約しか結ばない例が
多いのです。

一方、公共機関であるハローワークでは、
このような「契約期間満了のため」という契約終了
を、どう見ていると思いますか?
私は直接聞きました。
何と!

「『契約期間満了のため』という理由でも、
解雇と同じです」

というのです。
しかし、どうしてなのか企業はこの場合、助成金を
凍結されることはない、というのです。
そしてこの場合、

「職を失った障害者は、その翌月から健常者より
も長い期間の失業給付がもらえるから心配ない」

というのです。


http://www.1sitsugyou.com/basic/kyufunissu.htm


この結果は、障害者が職場で問題を起こして
辞めさせられた場合でも、同じになります。
障害者のほうが企業とトラブルを起こしても、
決して懲戒解雇としないのはこの理由からです。
世間も、裁判所も、これを恩赦と見るだけで、
会社と障害者とに問題があっても、
隠蔽されてしまっているのが実情なのです。
これが、障害者就労後問題の背景が隠蔽されて
いる、という隠された事実なのです。


失業給付が切れても、再就職できない聴覚障害者
もたくさんいます。

「一体、障害者のために、何でこんなに公金を
遣わなければならないのか?」

と、思いませんでしょうか?

この国は企業に対して、甘過ぎるのです。

これでは障害者雇用助成金は、実質的に、
障害者を雇った企業へのご褒美ではないで
しょうか?

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by bunbun6610 | 2011-08-20 23:54 | 障害者の経済学
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