成年後見制度

『高齢者・障がい者の権利を守る成年後見制度』という講演会に行ってきました。

→https://www.sn-hoki.co.jp/shop/seminar/74.html?hb=1

法律の話なので難しいと思うかもしれませんが、意外とわかりやすかったです。
講演者が、当日の参加者を考慮して、法律の専門的なことまでは深く入らず、
あえて広く浅く説明したのがよかったようです。

超高齢化の波、そして国連・障害者権利条約批准に向けた日本社会にとって、
両者の権利を擁護する制度の一つとして、国民の多くの人が知っておいたほうがよい
法制度だと思います。

まずは、こんなデータを紹介します。


【成年後見人等と本人の関係件数】(平成22年1月~12月)
配偶者     1632
親      1267
子        8225
兄弟      2507
その他親族  3127
弁護士     2918
司法書士    4460
社会福祉士  2553
法人       961
知人       140
その他      816

昔は9割が親族でしたが、それが今は約半分になりました。
代わって、弁護士、司法書士、社会福祉士、法人が、いずれも伸びています。

親族だからといって、安心して後見人に指名できる、というわけではないと
推測されます。

実際に、こんな例があります。

→http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/243695

「障害者の年金8万円を受給しているが、福祉サービスは受けていない。金銭管理ができず、
別居の弟に任せており…」

→http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20110627-OYS1T00656.htm

「男は障害者年金を管理する家族と意思疎通が図れず、生活費に困って盗みを繰り返し、
窃盗罪などで19回の有罪判決を受け、20年以上刑務所に服役。
弁護人は「被告は刑事裁判の意味を理解できていない可能性がある。」


本来、上のろうあ者には、きちんとした後見人がつけば、そこまでひどくはならなかったと
思われます。
この場合は、この障害に詳しい社会福祉士が適任のようです。


『障害者の経済学』(中島隆信/著)にも、次のように書いてあります。

「それは障害者と扶養関係にある親の存在である。
福祉関係者の話によると、障害者を抱える家族のなかには障害基礎年金を収入の一部として
あてにしているところがかなりの数にのぼるという。
時には父親のパチンコ代などに消えていく年金もあるようだ。
基礎年金は障害者が自立するためになくてはならない社会保障である。
これが親のために使われているという実態は見過ごすことができない。」(P187~188)

これも、親ではなく、きちんとした後見人がいたら、と残念に思います。
しかし残念ながら、こうした障害者の権利を守る法制度がまだありませんし、
重度障害者でも判断能力があれば、後見制度は使えないそうで、
その点の課題が残っている、ということです。

それとやはり、当ブログのカテゴリー『障害者の経済学』でも連載しているように、
障害年金を本人または家族に渡すだけだから、こういうことが起きても、防げないのだと思います。

こうした話は、障害者の権利が侵害されていることを示していると思います。

高齢者にしても、ご本人の判断能力が喪失された途端、親族では遺産分割の争いが始まるところも
あるそうです。
そんな醜いことにならないためにも、この制度は有効です。

あなたは将来、どうしますか。

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by bunbun6610 | 2011-07-10 01:29 | 聴覚障害
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ある聴覚障害者から見た世界


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