難聴者の会社面接対策(5)「要約筆記」通訳という方法
2011年 07月 07日
面接に臨むとき、難聴者はそこでのコミュニケーション方法をどうするか、
補聴器のみにするのか、FM補聴システムも使うのか、
それとも相手に筆談を求めるのか、といったことです。
面接といっても、いろいろな環境条件があります。
静かで狭い個室で、1対1での面接だと、
事務室の中だと、たまたまパソコンやプリンターの音が邪魔になって、
しまうことは、よくあります。
あるいは、合同面接会では周囲の騒音はもっと大きいですから、
私は履歴書には
実際にはあまり当てはまらない場合が多くても、
都合がいいからです。(笑)
無論、全くのデタラメを書いたら、いけませんが…。
一応そうした上で、面接はどこでも必ず要約筆記通訳者を連れて行きます。
というのも、私はもう本当は「耳が聴こえない立場」ということもありますが、
難聴者を合同面接会でよく見かけますけど、
と思います。
確かに、その人の聴神経がどれだけ使えるか、という聴能力次第でも、
しかし、要約筆記通訳を読んできちんと答えられれば
「あなたは筆談でもコミができる。障害者だと感じさせない人だ」
と言ってくれる面接官だっています(※)。
(※)面接官がこう言う場合、「聴覚障害者=ろう者」と誤解しているとわかる。
ろう者のなかには、筆談ではコミが難しい人もいるので、
要約筆記通訳で通じるということは、プラス評価になりうるのではないか。
ちなみに、要約筆記通訳を筆談と混同していることも、間違っている。
本当は通訳としての要約筆記のほうが、技術として高度なので、
逆に、自分で要約筆記通訳を連れてきながら、自分が的を得た答えができていなければ、
結局、要約筆記通訳があっても、それを上手に使えるかどうかは、
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【追記】(2023年6月18日)
自分の母語が日本語であるか、
ろう者の手話であるかを明確に説明したほうがいいかもしれない。
(「差別」する意味で言っているのではなく、
「区別」する意味で言っている)
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『音から隔てられて -難聴者の声 -』(1/4)
2020年 05月 17日
『音から隔てられて - 難聴者の声 -』(1/4) : 蒼穹 -そうきゅう-(exblog.jp)
>「聴覚障害のゆえに言語を与えられなかったのがろうあ者であり、そのゆえに言語コミュニケーションが困難なのが難聴者であり、一度与えられた言語コミュニケーションを奪われたのが中途失聴者である。同じく聴官を障害されながら、三者の区別されねばならぬゆえんがあり、ことに言語獲得の有無が、ろうあ者と後二者とをへだてている。それを思えば、人間を人間たらしめるものとしての言語の意味の重さを痛感させられる。」
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【会社面接対策】障害者求人を出している事業所様からの声(実はこんなことを考えています♪)
2019年 07月 31日
【会社面接対策】障害者求人を出している事業所様からの声(実はこんなことを考えています♪) : 蒼穹 -そうきゅう- (exblog.jp)
>「【不採用理由】・質問に対して的外れな返答であった。質問に対する回答に時間がかかりすぎる。」
「音声コミュニケーションが出来ない人なのだな」と思われている可能性が高い。
それでも、何も言わない。
だから、受験者には、不採用になった理由が、全くわからない。
よって、どこをどう直したらいいのかも、全くわからない。
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【追記】(2024年2月28日)
ちなみに、要約筆記を会社面接で利用する場合は、
自分で予約しなければならないという。
かなり、大変だ。
しかし、一人で行って、面接で墓穴を掘るよりは、いいかもしれない。
手話通訳の場合のみ、一部地域だけ、ハローワークでも予約手続きをしてくれるらしい。
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【参考記事】
なぜ、ハローワーク主催の面接会に、手話通訳だけしかつかないのか?
2021年 12月 10日
なぜ、ハローワーク主催の面接会に、手話通訳だけしかつかないのか? : 蒼穹 -そうきゅう- (exblog.jp)
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カテゴリ: 情報保障・通訳(就労)
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