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蒼穹 -そうきゅう-

難聴者の会社面接対策(2) サーナの面接アドバイス

サーナの会社面接アドバイス

 →http://www.web-sana.com/

昔はハローワークしか知らなかったのが、
今では『ジョイ・コンサルティング』『サーナ』など、
いろいろな障害者就職を支援する会社があります。

サーナのアドバイス例は私は正直、
良いものとは思っていませんが、
世の中の考え方としては、
まだまだこんなところがあると思います。

これを、どういった意味で参考にするかは、
ご自身でお決めになって下さい。

私も昔の難聴時代は、
難聴を隠して就職できていたし、
その方が一般就労枠で働けて、
待遇や給与も健聴者と同じ、
というメリットがありました。

しかし、それでは入った後になってから
悩むことも、デメリットとして必ずつきます。
そのことは、次回にハローワークの
アドバイス例で紹介します。

※色字部分は、私が思ったことです。


(私)
「ほとんどの会社から「障害について説明してください」
という質問があるが、聴覚障害の説明は難しく、
説明しても、なかなか理解してくれないようだ。」

(サーナ)
「障害については、あまり詳しく説明する必要はない。
むしろ、障害があっても、私はこのようなことができるという、
プラス面のアピールを、会社の人は期待している。」

(私)
「ほとんどの会社から
「あなたの障害で、会社から配慮して欲しいことは何ですか?」
という質問がある。」

(サーナ)
「障害者を雇用するわけだから、会社は当然、聞いてくる。
しかし、配慮をあまり言わない方がよい。
実際に聞き取れないことがあったら、
「はっ? 今何とおっしゃいましたか?
すみませんが、もう一度お願いいたします」
と言うと良い。

あなたのように「筆談をお願いします」と頼むと、
会社はそれを「要求」と受け止める場合が多い
と思う。
「お願いします」という頼み方でも、健聴者は
「全部書かなくちゃいけないのか」と受け取る人もいる。
そういう場合、書くのが面倒だと思うのは当たり前。
会社は仕事をする場なのだから、そのような面倒な
ことはできない。
したがって、補聴器で聞こえる人が雇用されやすい。
補聴器装用でも会話が無理だと、雇用されにくいので、
次のように答えると良い。
「私は、補聴器でほとんど聞き取れますので、大丈夫です。
ただ、後ろから呼びかけられても、聞こえない場合もあります」と。」

→これはおかしなアドバイスだと思う。
「はっ? 今何とおっしゃいましたか?
すみませんが、もう一度お願いいたします」
では、迷惑ではないのか?
もう一度言っていただくことは確かに配慮にはなるが、
繰り返し言われても分からない状況だと自分でも
わかるから「筆談でお願いします」と頼むのである。
それを、この人はなぜ分からないのだろうか?

それに、後ろからの呼びかけが聞こえない場合、
どうすればいいのかを説明しないと、
配慮にも問題解決にもならない。
「肩を軽く叩く合図でお願いします」が正解だと思う。

サーナさんは、聴覚障害者のことをまるでわかっていないで
アドバイスをしていると思う。
「補聴器でほとんど聞き取れます」というウソをつくのも、
間違っていると思う。
現実にそうでもしないと、面接に受からないことは、
私も経験上、わかるような気はする。
けれども、サーナさんの言っていることは、
間違ったアドバイスだと思う。
仮にそれで運良く仕事にありつけたとしても、
聴覚障害者を一層、苦しめるだろう。


(私)
「7月の産経新聞で読んだのですが、厚生労働省が
「筆談や通訳などの配慮をお願いします」
というお願いを企業へ通達したことはご存知ですか?」

(サーナ)
「なぜ、そのような通達を厚生労働省が出したのか、
ご存知ですか?
ほとんどの企業がそのような配慮をしていない、
という実態だからです。
今は経済状況が非常に厳しい時代なので、
筆談や通訳の配慮は、障害者も我慢しなくては
なりません。」

(私)
「経済状況と筆談の配慮をするかしないかの
問題は、別だと思います。」

(サーナ)
「それはそうでうけれども、…」


サーナさんの意見は男性に多く、中でも高年者に多い意見だと思う。
そのような世代の男性が、障害者でも健聴者に合わせろ、
という考え方が当たり前だと思っている人が多い。

サーナさん自身、この面談で、筆談はほとんどしていない。
私は、状況によるが、この時は3割ぐらいしか聞こえていなく、
それでも分かる範囲で聞いて、後は自分の想像で理解している。

理由は、サーナさんに自分の耳の障害のことを
何度言っても分からない人だからだ。

サーナさんは補聴器で聞こえなければダメだ、
と言いたいのだろう。

しかし、それを言えば差別になるとわかっているのだろう。
しかしだからと言って、筆談をするのも面倒だと
思っているのではないだろうか。

残念だが、これが通訳のいない状況での、
お互いの心理状態だと思う。

結局、サーナだけでなく、ハローワークも企業も、
通訳費用を払いたくない、また手配するのも面倒だから、
障害者に全部やってもらえるならいいよ、
でもそうでなければ(通訳は)ダメだ、
というのが本音なのだろう。


その後、A社との面接で、人事部の担当者一人と
1時間弱、話し合った。
ここでもやはり「障害について配慮して欲しいことは?」
という質問があった。

私は「先ほどサーナで「あまり言わないほうがいい」
と言われていて、どうしようかと悩んでいるのですが…」
と正直に話すと、先方は「障害について、
またその配慮について、きちんと話していただいたほうが、
こちらも対応できて、お互いのためになる」
という意味のことを言われたので、正直に話した。

私も、入社後も我慢し悩み続けるより、
たとえ落ちてもこのほうがいいと思ったからである。

先方はまだ30歳代の女性だが、考え方がグローバルなのか、
サーナさんとは随分違う。
サーナさんから
「筆談でお願いします、と言わず、補聴器で聞くようにして」
というアドバイスを受けていたので、
私はずっと迷っていたが、先方はすぐに
「筆談のほうがよろしいでしょうか?」
と言い、用意していた紙とペンでスラスラと
書き始めたのにも驚いた。

この姿勢を見ると、同様の聴覚障害者が在籍しており、
職場でも実際にこのような配慮をしている可能性が
濃厚だと思う。

実際、この会社では手話サークルを立ち上げており、
現在30人ほどメンバーがいて、教える人も5人以上いる
と聞き、びっくりした。


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by bunbun6610 | 2011-07-06 20:37 | 就労前の聴覚障害者問題A