日本の超恩恵型障害者福祉施策と、障害者の雇用率

この資料は、あくまでも一人の聴覚障害者が、
個人的立場で考えて作成したものです。
当然ながら、全ての聴覚障害者がこのように
あってほしい、と考えているわけではありません。

一口に聴覚障害者といっても様々で、画一的な
施策で問題解決へ運ぶのは愚かなことであり、
より不公正なものとなります。

これはあくまでも、全ての人々が幸せに暮らす
ために、それぞれの個性・社会的能力発揮の
機会を重視した社会システムのための、
その一部分についての提案です。

現在の経済問題は、障害者も含めた社会システム
を見直す絶好の機会です。
日本は、900兆円以上の借金を抱えています
(2009年12月調査結果発表時)。
その返済に、国民一人当たり700万円以上の負担
がかかることがわかりました。

今、政府が行っている「事業仕分け」も、ムダ削減、
財政節約を断行するため、あらゆる分野にメスを
入れています。
障害者福祉とて、例外ではないようです。

ではその障害者福祉の現状は、どうなっているの
でしょうか。

重度身体障害者(聴覚障害)の場合、福祉制度に
よって、さまざまな恩恵を受けています。

日本の障害者福祉制度
(重度身体障害者〔聴覚障害〕の場合)

①障害基礎年金 毎月約8万円

②障害者福祉手当金 毎月約15.000円

③医療費免除(低所得者)

④所得税の障害者控除(特別障害者は40万円)

⑤都営交通無料乗車券
(費用は東京都負担〔つまり、これも都の福祉予算から〕)

⑥少額貯蓄の利子等の非課税制度
(マル優350万円,マル特優350万円制度)

⑦日常生活用具の無料給付または一部負担金 その他

⑧国民年金納付免除

⑨相続税の障害者控除

⑩特別障害者に対する贈与税の非課税
(6.000万円まで)

⑪心身障害者扶養共済制度に基づく給付金
の非課税


現物支給的なものも含めたらこれだけではなく、
もっとたくさんあるのです。

税金を遣って、なぜ障害者だけのために、
このような恩恵があるのでしょうか?

その理由としてあげられているのが、
障害者は低所得者が多い点です。

日本は障害者雇用に極めて消極的で、
法定雇用率も世界的に大変低い設定値である
にもかかわらず、一度も達成したことがありません
(最高記録が、現在の1.6%台)。


『障害のある人の人権と差別禁止法』
(日本弁護士連合会人権擁護委員会編
・2002年8月30日 初版第一刷発行)(明石書店)より。
(P136~)

 ● 低い水準の法定雇用率日本

  民間の一般企業が1.8%
  特殊法人が2.1%
  国・地方公共団体が2.1%
(1998年7月1日より、法定雇用率算定の基礎に
知的障害のある人が含まれることになった)


 ●ドイツ  16人以上の雇用の民間企業及び
       公的機関6%(実雇用率)    4.2%

        民間企業             3.8%
        公的機関             5.5%


 ●フランス  20人以上雇用の事業所   6%     
         (実雇用率)           4.0%


 ●オランダ  民間企業  業種別に3~7%の割合で設定


この資料だけ見ても、日本の障害者雇用が先進国
と比べてどれだけ低いかが、一目でわかります。
日本は、障害者を労働市場に、ほとんど生かして
いないのです。

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by bunbun6610 | 2011-07-03 09:22 | 障害者の経済学

ある聴覚障害者から見た世界


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