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ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610

甘えの構造

(続き)

『甘えの構造』とは、数十年前に話題になった本のタイトルです。
 →http://www.fsinet.or.jp/~oak-wood/kokoro1/kokoro1.html

私は障害者施策に関しては、超恩恵型の障害者施策が、福祉関係者(行政〔厚生労働省官僚〕とか
癒着する業者とか)、障害者にも甘えを生みだしたんじゃないか、と考えています。

勿論、恩恵型福祉が必要な重度障害者もいますし、そういう意味ではこれからも必要です。
問題は個々の障害者に合わせられない、硬直した運用システムのほうに問題があると思います。


20歳前から障害を持っていた人は、年金積立をしていなくても、障害基礎年金をもらう資格が
あります。
こういう年金は、国民の税金を財源として、成り立っています。

国民の税金によってまかなわれている、その貴重な年金は、何の目的で遣われていると思いますか?
私にもわかりません。
知っているのはその制度という名目だけです。

しかし、障害者自身が20歳になっても、自分の障害年金について詳しく知っている人は、どれくらい
いるでしょうか?
中島隆信氏著『障害者の経済学』から、こんな例の話がありました。
知的障害の子を持つ親が、子どもの障害年金をごっそり独占し、パチンコや家計の足しに遣っている、
というのです。
中島氏は「障害年金というものは本来、障害者の社会的自立のために遣われるべきではないか」と
考えていますが、現実はその理想からはあまりにもズレているのです。

それでは、20歳になり、障害年金を自分でもらうようになった障害者の場合はどうでしょうか?

これもなかには、よくない例が見受けられます。
社会人として未熟であるにもかかわらず、国と会社の両方から給料を2つ貰っているような感覚に
陥ると、「障害年金はどうせ一生貰えるのだから」と、ギャンブルや株に注ぎ込む障害者もいるのです。

もちろん、皆がこうだというわけではないのですが、このような問題事例もあることから、制度は
見直したほうがいいと思います。

しかし一番の問題は、やはり障害者が経済的にも精神的にも自立する上で、福祉のいろいろな制度を
改善することが、社会にとっても望ましい、カネはその方に遣うべきだ、というのが私の結論です。

上の例は、今までの福祉では障害者の自立には役立っておらず、税金の遣い方としても問題がある、
という証拠になると思います。
それに何より、親や兄弟が年金を搾取していたり、障害者を甘えさせているケースがよくない。

国が障害者を雇う企業に対して支払っている障害者雇用助成金だって、同じことです。
ただ雇ってくれた見返りにお金をポンと出すだけでは、悪用されやすいのも事実です。
しかもこの助成金は1回きりではなく、何度も出されています。
それじゃ、何度も悪用されているということでしょう。
全く、やりきれません。

病院だって、低所得(非課税)の重度障害者が来ると、大喜びします。
このような障害者は医療費が無料(全額税金による)なので、高額検査や治療も、病院はダラダラと
やり、カネも取り放題だからです。
幾ら自分の健康問題といっても「本当にこんなに検査をやる必要があるのか?」と疑問に思うことは
しばしばです。

聴覚障害者の通訳費用も、病院の場合は利用時間無制限、さらに無料(全額公費負担)です。
病院も何もしなくていいし、タダだからと、助かるわけです。
これでは、病院がいつまでたっても通訳を置きたがらないのも、費用負担したがらないのも当然なの
です。
タダほど高いものはないのです。
結局、どこも皆、障害者の制度を全部利用してしまい、税を食い潰しているのです。

まさに「タダほど高いものはない」ということすら、皆が知らず、ムダなことはどんどん進められて
いるのです。
自民党政権が推し進めてきた、ムダな公共事業と同じように。
それが、借金大国になった一因でもあると思います。

まだまだ煮詰めが足りない考えだとは思いますが、国民皆が障害者問題と経済の関係を考えてもらう
きっかけになればよい、と思います。

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by bunbun6610 | 2011-05-30 20:55 | 障害者の経済学