合理的配慮と障害者労働力、経済学の関係

もちろん、障害者といっても幅広く、
ごく一部の身体機能が損傷しているほかは、
健常者とほとんど変わりない人もいれば、
働きたくても働けない重度障害者もいます。

ハローワーク専門援助第二部門(障害者専門)
に行くと思うことがあるのですが、

「なぜ聴覚障害者で仕事探しをしている人が、
こんなにいるんだろう?」

と思うことがあります。

あまり聴覚障害者問題の実情を知らない
一般の人は

「耳が聴こえないだけじゃないか」

「コミュニケーションが難しいからだろう」

という程度にしか思わないかもしれません。

しかし実は、きっかけがこんなわずかひとつの
ことであっても、見えない障害はそこから無数に
広がっているものなのです。

あえて別の何かに例えるなら、
今起きている原発放射能の二次、三次、四次被害
と似ているかもしれません。

障害者だって、いろいろな人がいます。
ということは、障害者の皆が働けないとか、
働く能力が劣る、というのではなく、
きちんとした合理的配慮があれば、
健常者並に労働力になる人だっているのです。

どうせ税金を遣うなら、それぞれをうまく生かすほう
へ遣ったらどうなのか、というのが、
中島氏の考えなのでしょう。

私も、ずっと以前から、そう考えていました。
会社の仕事でどうしても通訳を使いたい、という場合、
費用は原則、会社の全額負担です。

しかし、こんな重い負担に、
会社が応じられるわけがありません。

聴覚障害者だって、遠慮してしまうのが当然でしょう。
最初から無理だとわかっている制度では、
使い物にならないのが当たり前です。

それでは全額公費負担にしたらどうなのかというと、
それも国民の理解を得ることは難しいし、
制度が悪用されうるという問題はどうクリアできるのか?
といった難問が生じます。

そもそも、このような税金の遣われ方には、
まだ理解を得ることが難しく、反対多数は確実です。

それでは、どうすればいいのか?

それは、所得の高い障害者から一定の利用料を取り、
税金ももっと取ればいいのです。

その他の福祉的な優遇措置も廃止すればいいのです。

今の制度でも、所得が高い障害者は障害基礎年金の
カットまたは全額停止になりますから、
別に新しい考え方というわけではありません。

運用が変わるだけで、障害者を活かせる可能性は
十分にあります。

「障害年金をもらっている障害者が頑張れば、
年金が減るだって?
でもそれじゃあ、頑張る障害者なんて、
いないんじゃないか?」

という疑念も出ていると思います。

しかし、それでもそうしたほうがいい、
という理由はいくらでもあるのです。

 (続く)

a0196876_2042034.jpg

[PR]
by bunbun6610 | 2011-05-30 20:05 | 障害者の経済学

ある聴覚障害者から見た世界


by bunbun6610