『障害者の経済学』(中島隆信/著)

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女性、子どもも社会の一員であるように、障害者も社会の一員です。
でも、日本の社会の実態は本当にそうなっているのでしょうか?

この本の著者は、障害のある子ども持つ父親であり、経済学者でも
あります。
それでも、親の立場としてでなく、経済学者として中立的立場で、
障害者の経済的自立とは何かということを考え、
その結論に至ったのが、この本のようです。

ここには、日本の障害者に対する国策、つまり障害者福祉施策の
根本的な考え方に、経済学者としてメスを入れています。
すなわち、健常者の皆さんにも関係のあることですが、
「税金の遣われ方はこれでいいのだろうか」と。

さらに、それが本当に障害者の社会的自立につながっていたの
だろうか、という疑問も投げかけています。

超恩恵型とも言える障害者に対する多くの施策に

「なぜ、これほどの税金を“障害者だけ”のために遣わなければ
ならないのか」

と疑問を投げかけ、障害者を労働市場から排除している社会が、
いかに不経済であり、また障害者を閉じ込めてしまい、自立を
阻んでいたか、熱く論じています。

そして「タダほど高いものはない」という、至極当然の理論で、
障害者福祉の原則無料制にも、疑問を投げかけています。

実際に、障害者団体というのは、最も底辺の重度身体障害を持つ
会員の救済が目的であることが多く、それに合わせた要求になり
がちです。

けれども、何でも、あるいはどの障害者にも、となると

「そこまで重くない障害者にまで、そのサービスは本当に必要
なのだろうか?
無料でなければいけないのだろうか?」

という疑問にも当然行き着きます。

障害者福祉だからといって、福祉の専門家だけに任せるのも、
考えものだと思います。

もっとも、それは障害者でもない健常者の福祉専門家のほうが、
原因だと言えなくもないと思います。

公共事業による無駄遣いとも似た性質が、無いとも言えません。

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by bunbun6610 | 2011-05-14 21:46 | 障害者の経済学
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